宗教色のない男女共学校であり、大学附属の一貫校。人気の街吉祥寺という立地と緑豊かで広大な敷地。そして、自慢の新校舎にかわいらしい制服。併願のしやすい試験日程もあり、長年高倍率を維持する人気校だ。
♪校風
私立小学校=セレブ、を求めるご家庭にはお勧めしない。だいたい、校歌の歌い出しが「土の育む武蔵原野の林」なのだ。
・凝念
入試でも毎年出題されている凝念。精神統一法として有効でありはするが、いつでもします。どこでもします。修学旅行の集合場所、東京駅銀の鈴前でも凝念させられます。行き交う人々の視線は生涯忘れられない。
・心力歌
「天高うして日月懸かり、地厚うして山河横はる」で始まる全3章を、生徒は全員暗唱する。「大人になったら必ず役に立つ」と言われ、意味も分からず闇雲に覚えさせられる。しかし、大人になったはずの現在でも、不肖私、やっぱり理解ができずにおります。
・土こそ成蹊
グランドの土の匂い、朝の山手線一周マラソン、農作業、落ち葉を集めての焼き芋大会など、泥臭い思い出ばかりが溢れている。自分が学生時代は嫌だったことばかり。もっとスマートな学生時代が過ごしたかった。しかし、自分も人の親となったとき、子どもにどうしても経験させたいと心から願うことばかりだったと気づかされる。そんな学校だ。
♪入試
入試日は一次試験が11月1日。男子が午前、女子は午後。二次は11月2日~4日の指定日だが、願書の出し方である程度の操作は可能。ペーパー考査は大変に難易度が高いが、お話の記憶と図形、推理と相場が決まっているので準備はしやすい。言い換えれば、そこが抜群に得意でない場合は確実にお勧めできない。何故なら間違いなく受からないから。実力だけが勝負の学校だ。
試験日の関係で、男子は第一志望者が、女子は1日午前に女子超難関校を受けてからの併願が多い。そのため、女子は超優秀、男子は図形バカという成蹊独特の構図となる。以前は男女比が男子2:女子1でかろうじて均衡を保っていたが、現在は1:1。男子の存在が益々薄れている。
近年、男子で数が出題されている。20年遡っても数の出題のない学校であったので、驚きを持って受け止めた。何故、男子で数が出たのか?やはり、学校側の事情を慮るべきであろう。入学後の男女学力差は頭が痛いはずだ。女子は1日午前に他校、しかも雙葉白百合クラスを受けているため、総じて非常に学力が高い。ところが男子は成蹊本命の図形バカ。たとえば、数の理解に対する男女差によって算数の授業に差し障りが起こっていることの表れかもしれない。
♪運動の重要性
入試でももちろん運動考査がある。昨今は単純課題中心だが、その中でタイムや回数が測られ、つまり、「持って生まれた運動神経」が試されている。これは間違いなく成蹊で生きる上の必須条件だ。運よく入試を勝ち抜いたと思っても、入学後に自尊心を保てる保証はない。クラスカーストは運動能力で決まる。
♪成蹊とは
気の強い女子と大人しい男子、というのは昔からの成蹊の伝統である。ときに成蹊の女子は、男子を劣等種と認識する。万一成蹊小学校出身の女性と結婚する際は、十分にご注意されたい。
これらをご理解いただいた上で受験を決めることをお勧めしたい。
2020年5月5日 GLE幼・小受験チーム
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