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*今日の課題~対称図形1~
昨今の流行り課題の一つに線対象があります。折り紙展開に代表される線対称は、「真ん中の線で半分に折ったときに重なるようにかいてください」とか、「折り紙を折って切って広げると、どんな形ができますか」といった図形課題です。難易度が高くなりやすい課題ですが、近年あちこちの学校での出題が目立ちます。基本をしっかり押さえないと、いつまでも引っ掛け選択肢につかまってしまいます。
今回は実際に折り紙を折ってはさみで切り、どうなるのかを確かめるところからやってみて、「対称」の理解を確かなものにしておきましょう。
<用意するもの:折り紙、はさみ>
♪やり方1:2つ折り
折り紙を半分に折り、ハートの形の半分になるようにマジックで線を引いておきます。「これを切って広げたら、どうなると思う?」と予想させます。このとき、形を描いた半分の折り紙の上に手の甲を乗せ、折り紙を広げるように手のひらを返してみせ、真ん中から広がる様子をイメージさせます。簡単に子どもも理解できるはずです。次に、子どもにはさみを渡して切らせます。「本当に〇〇ちゃんが言うように、ハートの形ができるかな?」などと心配顔をして見せるとよいでしょう。広げた後、「ほら、私が言った通り、ハートになったでしょ!」と自慢げに言うことでしょう。ここが上手く行くと、先々の苦手意識対策として効き目があります。上手に興味を引き、「私、これ得意」という意識を植え付けてしまいましょう。
同様に、△、☆、おうち、木、うさぎ、ゆきだるま、クリスマスツリー、スペード、クローバーなど、いろいろ楽しんでみましょう。
♪やり方2:4つ折り
1と同様、4つに折った折り紙に線を引いておきます。□、♢、花(花びら4枚)、十字(スイスの国旗の形)、手裏剣など。切る前に左右、上下に広がる様子を、手を返して見せながらイメージさせることが大切です。「こうなるだろう」と考えさせてから、ハサミで切らせて確認します。
♪やり方3:自分でかく
折り紙を半分に折り、片側だけ形を描いておきます。反対側はどうなるか、鉛筆で子どもにかかせてみます。折り紙についている折り線を、しっかりと意識させます。中心線にくっついているところは、きちんとつけてかけるように声掛けをします。欲張らず、簡単な形で練習します。
♪やり方4:自分で切る
さあ、ここからが本番です。今度は子どもに折り紙と鉛筆を渡しておきます。子どもの理解度により、2つ折りでも4つ折りでもかまいません。1、2でやってみた形を作らせるのがよいでしょう。
例1:2つ折りでうさぎ
お母さまが、紙に対称形となるうさぎの顔の絵(完成形)を描いておきます(下記参照:外側の線だけ描いてください)。
「折り紙を2つに折って、切って広げて、このうさぎにしてほしいんだけど、お願いできる?」などと子どもを促します。折り紙を半分に折らせ、まず鉛筆で半分のうさぎを描かせます。このとき、折り紙の中心線(つながっているところ)と外側の線(バラバラのところ)を間違っていても、口出し厳禁です。ここで間違ってくれたら儲けもの。子どもは失敗から学び、失敗は忘れず、きちんと身につきます。そこから、なぜ上手くいかなかったのか考えさせ、中心線の反対側に同じ形ができるという対称の理解を深めておきます。
例2:4つ折りで♢(ダイヤ)
例1と同様に、紙に描いた形を見せてから、先に鉛筆で線を引かせて切らせます。〇、□、花、手裏剣、スイス国旗など、失敗してくれるまでいろいろな形を試してみるとよいでしょう。失敗しながら、「中心点を意識すること」をしっかりと体得させます。
♪やり方4:ペーパー
ペーパー課題では、線対称の片側をかくものもありますが、対称図形のほとんどは選択肢から正解を選ぶものです。4つ折りなどは選択肢の形が複雑になり、大人も引く出題もありますが、実はこれ、簡単なやり方があります。対称図形の理解ができている前提ですが、ポイントを絞って消去法を使います。
1)中心点(線)がどこなのか。中心点(線)から左右、上下に対称に広がってない図形は排除する。意味として、中心点(線)ではなく、折り紙の隅がバラバラに重なっているところが中心点であるように切って広げてある形が、引っ掛け選択肢として必ず混じっています。このタイプの引っ掛けを強く意識した上で、まず排除する。ともかく中心点(線)がどこなのかを確認するに尽きる。
2)左右、上下に対称な図形であるか。シンメトリーでない形は、見た瞬間に識別できるよう、「対称」の概念に慣れておく。左右、上下で異なる形に敏感になる。
3)広げた広さが倍になっているか。形が対称になっているものをみつけても、反対側に同じ広さができることの理解も必要。この引っ掛けも多いので気をつける。
これでだいたい、4~5の選択肢があったとしても、2つくらいに絞れます。後は、残った形を見比べて、どこが違うかに着目します。はじめのうちは、「ここがこう違う」と言語化する練習をしておくと有効です。自分で言葉にできればどこが違うか明確になり、そこに絞ってお手本を確認して正解にたどり着きます。
♪おまけ
対称図形は、課題自体はそれほどむずかしくないのですが、問題(選択肢)の図形が複雑になりがちで、そのため子どもたちには人気がありません。大人もできれば避けたいような、見た瞬間拒絶したくなるものにも出会います。そこでひるまないよう、できるだけむずかしくせず、単純に答えをみつけられる消去法を私はおススメしています。
今回は「対称図形1」としました。これで終わりではないからです。ほかに、「折り紙を三角に折って切る」というバージョンがあります。三角の場合はお手本の折り紙の向きと、広げた形の選択肢の向きが異なる場合があり、子どもたちはたちどころに引っ掛けにつかまってしまいます。向きが違うことにも気づかぬうちに惨敗します。こちらの詳細は、改めてご紹介してまいります。
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